2014年11月2日日曜日

学園祭の後は浮気のデート

平成26年の学園祭は、2日間ともさわやかな秋晴れだった。

雲ひとつない空。

すがすがしい空気。


(毎年、「笹やき」の模擬店を出している。)



ただ残念だったことは、ゼミ4年生が模擬店に出店しなかったこと。

検便を保健所に提出することができなくて、直前にキャンセル。

学園祭のパンフレットには記載してあるのに、模擬店は実在しないという状況。

もっとも4年生は、模擬店を出さなくてすむので、大喜びだった。

4年生には困ったもんだ。


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ゼミ3年生の出店した模擬店の「ささ焼き」は、けっこう売れた。

今年は、和風ネギポン酢を出した。

なかなかの人気商品だった。

学園祭の模擬店が、以前に比較してかなり減少しているためか、お客さんがよく来る。

なんと行列ができている。


(行例ができ、予約を受け付けているところ)


そのうち調理が追いつかず、品切れとなってしまった。

予約を受け付けたところ、予約が殺到し、なんと40分待たないと手に入らない状況。

開店休業状態だった。

2日目は、ゼミ生がたこ焼き器を持ち寄り、計6台で調理した。

それでも注文に追いつかない。

皆、休憩なく、ずーと、ずーと、焼き続けた。

生地を流し込んで、固まってくる数分だけが、ほっとする一刻。

「もう、焼きたくない!」と言い出すゼミ生もいた。


(皆、一生懸命、焼いていた)


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疲れている皆のなかで、ひとり元気のよいA子がいた。

私が研究室にいても、演習室にいるA子の笑い声が響いてくる。

「ぎゃはははは…」

私が演習室をのぞきに行くと、A子は忙しいそうに働いている。

座っていると効率がよくないと、立ったまま生地を作っている。

手もよく動いているが、口もよく動いているA子であった。

私がのんきに演習室に顔を出すと、

A子「先生、これやって。」

私「え~、俺、やるの~」

A子「じゃあ、浄水器に水入れてきて!」

しかたなく、私はA子に言われるまま、水を汲んで来ることになった。

A子が、なぜこんなにも元気なのかは、後でわかることになる。

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2日間のささ焼きの純利益は8万5千円以上。

これまでで最高だった。

皆が一生懸命がんばったからだ。

皆、かなり疲れていた顔をしていたけど…

もっとも、利益よりも、皆が力を合わせるという体験が、一番の収穫だと思う。

ゼミ3年生は、皆仲がよく、チームワークがとてもいいから、こんなに利益が出たんだよ。

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学園祭が終わって…

A子とB子が帰らずに残っている。

A子が研究室で着替えをしたいと言う。

そのため、私は研究室の外で待っていた。

しばらくして研究室を覗いてみると…

A子は一生懸命、お化粧をしていた。

そして、す、すごい臭い!

私「A子、香水をつけたの?」

A子「違います。防臭剤です。ささ焼きの臭いが付いてしまって…」

臭いを消すために、バンバン防臭剤を付けたらしい。

私「ところで、どこに行くの?」

A子「飲みに行くのです。名駅と金山とどちらがいいと思いますか?」

よくよく聞いてみると、A子は知り合った男と二人で飲みに行くという。

A子には、交際している男がいるはずなのに…

私「それ、浮気じゃあないの?」

A子「浮気ではありません!」(きっぱり)

A子は、その男性と付き合うつもりはないらしい。

ただ、現在交際している彼には刺激がなくなったため、刺激を求めて親しい男性と二人で飲みに行くらしい。

A子は浮気ではないと強調しつつも、「彼と会わないかなあ」と心配もしている。

なんだ、やっぱり浮気じゃあないか。

でも、恋愛には刺激が必要なことも事実だ。

大学生のうちから、夫婦みたいな交際をすることは、個人的には反対だ。

夫婦みたいな交際をすると、マンネリ化しやすい。

ワクワク、ドキドキ、そして切なさがないのは、恋愛ではない。

恋愛は、人を生き生きとさせる。

だから、皆疲れているのに、A子だけが、楽しそうにささ焼きを作りまくっていたんだね。

彼に見つかって、浮気がばれないように…