2014年8月5日火曜日

ああ…スクールバスの最終便が…

卒業研究の中間発表会に向けて、本格的にゼミが活動開始。

7月28日月曜日から31日木曜日まで、4日間連続のゼミ。

あの演習室にひきこもって、卒業研究の抄録やポスター作りに取り組んでいる。



(↑ ゼミの様子 それにしても乱雑な机の上だな)


ゼミ生がはじめに受ける試練は、抄録の書式だ。

書式が間違っていても、どこが間違っているかを私は教えない。

マニュアルを読んで、自分で探せと言っている。

学生は、抄録を丁寧に何回も読まないといけないので、苦痛なようだ。



私「書式の間違いが2種類あるな」

学生「どこが間違っていますか」

私「さあ、どこかな。」

学生「え~、教えてくれないの~」


特にA子は、何回もそれらしき間違いを修正しては抄録を提出するが、そのたびに私にだめ出しをくらっていた。

パソコンの画面を見ながら、「教えてくれたって、いいじゃん」と、ぶつぶつ言っている。

「先生のこと、本当に嫌いになっちゃうから」と脅しの文句も。




(↑ 書式の間違いで苦しむA子(右))



見かねた他のゼミ生が、A子のまわりに集まってきた。

そして皆で間違いを探し始めた。

「そこかな」とか「そっちじゃない」などと皆で言っている。


(↑ 皆で書式の間違いを探している)


ついに、あるゼミ生が間違いを見つけ出した。

急にA子の顔が明るくなる。

よかった、よかった(私にとって)。

普段おしとやかなA子が怒ると怖かったので…



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ポスター制作も、学生にとって楽な作業ではない。

キーワードの配置、大きさなど、内容だけでなく、ビジュアルにも気を配らないといけない。

ゼミ生たちは、何回もダメ出しされる。


私「ポスターのここは、~のように修正した方がいいな。」

ゼミ生「さっきは、これでいいと先生は言っていました。」

私「そうかな、そんなこと言ったかな。まっ、とにかく修正して」

ゼミ生「え~、無理!無理!」


ゼミ生ははじめは不満を口にするが、修正せざるを得ないことを悟ると、おとなしく修正し始める。

どうやら、あきらめたらしい。

ホワイトボードには、こんな落書きがしてあった。





(↑ 私をもじった落書き)


こんな感じに卒業研究をしていると、あっという間に時間がたってしまう。

長時間にわたって卒業研究に取り組んでいると、ゼミ生たちはだんだん気分がハイになってくる。


B子「先生、そろそろ、私たちにやさしさを見せてください。」

私「俺は、いつも、やさしさを見せているけど~」


すると、先ほど私をにらみつけていたA子が、横から口を出す。


A子「そう!そう! 先生はもっとやさしさを見せて!」

私「あのさ~、A子は自分からは不満を言わないくせに、誰かが言うと便乗して口を出すんじゃないの?」

A子「違いますよ」(キッパリ)


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ちょうどこの時期は、試験週間でもある。

私は健康心理学や教育相談を担当しているので、テストの採点をしないといけない。


私「今日は、午後3時30分で、卒論の指導は終わり。試験の採点をするので」

B子「先生! 試験の採点は、私たちの卒論が終わってからにしてください。」

すると、再びA子が口をはさんでくる。

A子「そうですよ。私たちの卒論指導を優先してください。」

私「あのさ~、A子は自分からは不満を言わないくせに、誰かが言うと便乗して口を出すんじゃないの?」

A子「違いますよ」(キッパリ)

とうとう試験の採点はさせてもらえず、卒論の指導を続けることになった。


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時計を見ると、午後7時30分を過ぎている。

その日は、まだゼミ生3人が卒業研究に取り組んでいた。

ゼミ生「先生、お腹減った。」

私「そうだな、コンビニでご飯を買ってくるかー」

ゼミ生たち「ごちそうさまです。」(声をそろえて)


ここは教員として腹をくくらないといけない場面だ。

学生たちにご飯をおごらないといけない。

財布の中を見ると、5000円札が入っていた。

私「困ったな。おまえたちのことだから、5000円札を渡すと全部つかわれるし…」

ゼミ生たち「大丈夫です。安心してください。おつりは持ってきますからー」

学生たちに、私の分として、おにぎりとパンを買ってくるように伝えた。

午後8時過ぎ…

研究室で皆でご飯を食べた。

よくよく見ると、私のご飯がいちばんみすぼらしかった…







(↑ 私の夕食)







(↑ 学生はちゃんとしたお弁当を食べていた)


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ゼミの第2日めのことだった。

午後9時30分過ぎ…

やっと作業が終わり、皆で演習室を出た。

スクールバスはすでになく、私は共和駅まで歩かなければならなかった。

遠方から通学していたあるゼミ生のC子がいたので、帰宅時間が遅くなるので心配して声をかけた。

私「大学からどうやって帰るの。」

C子「彼が迎えに来てくれるので、一緒に帰ることになっています。」

私「それか、それなら安心だね。」

C子は彼に電話をした。

ところが…

彼から断られてしまった。

話が食い違っていたようだ。

C子は怒りだし、彼に激しい言葉を投げつけていた。





(↑ 恋人と電話で喧嘩をしているC子)



結局、C子は私や他のゼミ生と一緒に共和駅まで歩くはめになった。

まあ、こんなこともあるさ。

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私はこの3日間、夕食は大学で食べた。

スクールバスの最終便に乗れず、共和駅まで歩かざるをえなかった。

私「今日は、スクールバスの最終便で帰るからね!」

私は事前に、しっかりゼミ生たちに伝えていた。

ところが、スクールバス最終便の出発10分前になっても、こんな感じだった。







(↑ まったく帰ろうとしないゼミ生たち 午後9時過ぎ)



ゼミ生たちはまったく帰ろうとせず、私の主張は無視されたのだった。

そして、私はスクールバスの最終便に乗れなかった…

でも、まあ、皆、卒業研究が進んでよかったね。