7月28日月曜日から31日木曜日まで、4日間連続のゼミ。
あの演習室にひきこもって、卒業研究の抄録やポスター作りに取り組んでいる。
(↑ ゼミの様子 それにしても乱雑な机の上だな)
ゼミ生がはじめに受ける試練は、抄録の書式だ。
書式が間違っていても、どこが間違っているかを私は教えない。
マニュアルを読んで、自分で探せと言っている。
学生は、抄録を丁寧に何回も読まないといけないので、苦痛なようだ。
私「書式の間違いが2種類あるな」
学生「どこが間違っていますか」
私「さあ、どこかな。」
学生「え~、教えてくれないの~」
特にA子は、何回もそれらしき間違いを修正しては抄録を提出するが、そのたびに私にだめ出しをくらっていた。
パソコンの画面を見ながら、「教えてくれたって、いいじゃん」と、ぶつぶつ言っている。
「先生のこと、本当に嫌いになっちゃうから」と脅しの文句も。
(↑ 書式の間違いで苦しむA子(右))
見かねた他のゼミ生が、A子のまわりに集まってきた。
そして皆で間違いを探し始めた。
「そこかな」とか「そっちじゃない」などと皆で言っている。
(↑ 皆で書式の間違いを探している)
ついに、あるゼミ生が間違いを見つけ出した。
急にA子の顔が明るくなる。
よかった、よかった(私にとって)。
普段おしとやかなA子が怒ると怖かったので…
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ポスター制作も、学生にとって楽な作業ではない。
キーワードの配置、大きさなど、内容だけでなく、ビジュアルにも気を配らないといけない。
ゼミ生たちは、何回もダメ出しされる。
私「ポスターのここは、~のように修正した方がいいな。」
ゼミ生「さっきは、これでいいと先生は言っていました。」
私「そうかな、そんなこと言ったかな。まっ、とにかく修正して」
ゼミ生「え~、無理!無理!」
ゼミ生ははじめは不満を口にするが、修正せざるを得ないことを悟ると、おとなしく修正し始める。
どうやら、あきらめたらしい。
ホワイトボードには、こんな落書きがしてあった。
(↑ 私をもじった落書き)
こんな感じに卒業研究をしていると、あっという間に時間がたってしまう。
長時間にわたって卒業研究に取り組んでいると、ゼミ生たちはだんだん気分がハイになってくる。
B子「先生、そろそろ、私たちにやさしさを見せてください。」
私「俺は、いつも、やさしさを見せているけど~」
すると、先ほど私をにらみつけていたA子が、横から口を出す。
A子「そう!そう! 先生はもっとやさしさを見せて!」
私「あのさ~、A子は自分からは不満を言わないくせに、誰かが言うと便乗して口を出すんじゃないの?」
A子「違いますよ」(キッパリ)
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ちょうどこの時期は、試験週間でもある。
私は健康心理学や教育相談を担当しているので、テストの採点をしないといけない。
私「今日は、午後3時30分で、卒論の指導は終わり。試験の採点をするので」
B子「先生! 試験の採点は、私たちの卒論が終わってからにしてください。」
すると、再びA子が口をはさんでくる。
A子「そうですよ。私たちの卒論指導を優先してください。」
私「あのさ~、A子は自分からは不満を言わないくせに、誰かが言うと便乗して口を出すんじゃないの?」
A子「違いますよ」(キッパリ)
とうとう試験の採点はさせてもらえず、卒論の指導を続けることになった。
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時計を見ると、午後7時30分を過ぎている。
その日は、まだゼミ生3人が卒業研究に取り組んでいた。
ゼミ生「先生、お腹減った。」
私「そうだな、コンビニでご飯を買ってくるかー」
ゼミ生たち「ごちそうさまです。」(声をそろえて)
ここは教員として腹をくくらないといけない場面だ。
学生たちにご飯をおごらないといけない。
財布の中を見ると、5000円札が入っていた。
私「困ったな。おまえたちのことだから、5000円札を渡すと全部つかわれるし…」
ゼミ生たち「大丈夫です。安心してください。おつりは持ってきますからー」
学生たちに、私の分として、おにぎりとパンを買ってくるように伝えた。
午後8時過ぎ…
研究室で皆でご飯を食べた。
よくよく見ると、私のご飯がいちばんみすぼらしかった…
(↑ 私の夕食)
(↑ 学生はちゃんとしたお弁当を食べていた)
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ゼミの第2日めのことだった。
午後9時30分過ぎ…
やっと作業が終わり、皆で演習室を出た。
スクールバスはすでになく、私は共和駅まで歩かなければならなかった。
遠方から通学していたあるゼミ生のC子がいたので、帰宅時間が遅くなるので心配して声をかけた。
私「大学からどうやって帰るの。」
C子「彼が迎えに来てくれるので、一緒に帰ることになっています。」
私「それか、それなら安心だね。」
C子は彼に電話をした。
ところが…
彼から断られてしまった。
話が食い違っていたようだ。
C子は怒りだし、彼に激しい言葉を投げつけていた。
(↑ 恋人と電話で喧嘩をしているC子)
結局、C子は私や他のゼミ生と一緒に共和駅まで歩くはめになった。
まあ、こんなこともあるさ。
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私はこの3日間、夕食は大学で食べた。
スクールバスの最終便に乗れず、共和駅まで歩かざるをえなかった。
私「今日は、スクールバスの最終便で帰るからね!」
私は事前に、しっかりゼミ生たちに伝えていた。
ところが、スクールバス最終便の出発10分前になっても、こんな感じだった。
(↑ まったく帰ろうとしないゼミ生たち 午後9時過ぎ)
ゼミ生たちはまったく帰ろうとせず、私の主張は無視されたのだった。
そして、私はスクールバスの最終便に乗れなかった…
でも、まあ、皆、卒業研究が進んでよかったね。